The Zone System

ゾーンシステムとは写真技法の1つであり、最適な露出と現像処理を決定するときに使うものである。

フレッド・アーチャー(Fred R. Archer)とアンセル・アダムス(Ansel Easton Adams II)によって考案された。

アーチャーはハリウッドスターのポートレート写真家である。

アダムスはモノクロ風景写真家で、彼のヨセミテ公園のモノクロ写真はとても有名である。

また、彼は写真に関する著作でもあり、写真技術を扱ったThe Camera, The Negative, The Printの3冊は有名である。

この3冊の本は現在でも購入可能だ。

 

ゾーンシステムを用いることで、私たちは写真表現の過程と最終結果との関係を正確に決定することができる。

もともと、ゾーンシステムは白黒のシートフィルムのために開発されたものだ。

しかし、この技術は現在のデジタル写真でも使うことができる。

ゾーンシステムのコンセプトは、「明るいものは明るく、暗いものは暗く描写する」というとても単純なものである。

黒から白までのグラデーションを11段階に区切り、黒を0とし、白をXIとした。

 

Zone 0 – 完全な黒。

Zone I – ほぼ黒。わずかに階調があるものの質感は無い。

Zone II – 質感のある黒。画面上で細部が示される最も暗い領域。

Zone III – 平均的な黒さ・暗さであり、十分な質感を持つ。

Zone IV – 平均的な暗さの葉・黒い石・風景の影の部分など。

Zone V – 中間のグレー。晴れた北の空・黒い皮膚・平均的な樹皮など。

Zone VI – 平均的な白人の肌・明るい色の石・晴れた雪景色の影の部分など。

Zone VII – 非常に明るい肌・雪景色の影のうち横から強く照らされた部分など。

Zone VIII – 質感を持つ最大の明るさ。質感のある雪など。

Zone VIII – 僅かに階調があるものの質感は無い。輝く雪など。

Zone X – 純白。光源・鏡面反射など。

 

ゾーンIIからゾーンVIIIまでが質感を得られ材質を認識できる範囲である。これをテクスチュアル・レンジと呼んでいる。

ゾーンIからゾーンIXまでが「利用可能な」ネガ濃度となる最大の暗さ・明るさである。これをダイナミック・レンジと呼んでいる。

撮影では通常、風景のうちゾーンIIIとなる部分を質感のある黒、ゾーンVIIとなる部分を質感のある白となるようにする。

 

モノクロ写真家のマストハブツールであるSilver Efex Proにはこのゾーンシステムが搭載されている。

ぜひ活用したい技術の1つだ。